補綴とは
クオリティ・オブ・ライフの向上を目指して
―「歯の欠損を人工物で補う」こと
- 歯が欠けてしまった
- 歯がなくなってしまった
など、「詰めもの」「被せもの」や義歯(入れ歯)などの人工物で補うことを「補綴(ほてつ)」といいます。
―歯を失うことの、大きなリスク
- 口元の見た目(審美性)が損なわれる
- 咀嚼に支障をきたす
- 発音への影響を受ける
など、普段、日常生活において大切な機能が妨げられてしまい、生活の質(QOL:クオリティ・オブ・ライフ)が低下してしまいます。
歯の欠損は2次的な悪影響も…
長期に渡って歯がない状態が続いてしまうと、残った他の歯にも様々な影響を及ぼします。
例えば、歯の位置が変化しやすくなってしまうという点。そのため、「歯並び」や「噛み合わせ」にも影響してしまいます。
歯並びや噛み合わせに不具合があると、虫歯や歯周病の発症率が上がります。また、顎の痛み(顎関節症)になってしまう方も少なくありません。
歯本来の機能が正常に働いていないと「しっかり噛めない」「飲み込めない」という要因にもなるため、その分、消化器官を始めとるする様々な器官へ負担をかけることになります。健全な咀嚼機能の維持は、「脳の活性化」にも影響してくるため、あらゆる点において「健康的な口腔環境の重要性」を計ることができます。
補綴へのこだわり
一般的な補綴物の3倍以上の精度
クラウンブリッジや義歯では、実体顕微鏡を用いて精度の高い物をお作りしています。
お顔に合わせたきめ細かい調整により、歯があった頃の明るく若々しい表情を取り戻すことを心がけています。初めての入れ歯にご不安がある方、現在入れ歯でお困りになっている方もぜひご相談ください。
―ミクロン単位の緻密さ
当院ではマイクロスコープを使って患者様の歯を拡大した上で診察しています。
いくら見えても治療する技術や知識がなくては意味がありませんので、手を使って治療する訓練、つまり「素振り」をこれ以上はできないというほど積んできています。 現在、歯を削る形成の分野では、他院の歯科医師にデモンストレーションして自分の技術を伝えています。
しっかり見える環境で診察し、治療し、精密なものを作り、丁寧に調節する、全てをバランスよく行うことが重要なのです。また、取った型は実体顕微鏡で見て、気泡や面の荒れの有無を精密に確認しています。治療だけでなく、作成に関してもマイクロスコープを使いこなせる歯科技工士に依頼しています。
一般的には100ミクロンの誤差が許容範囲内とされていますが、当クリニックでは、治療と技工の両方で実体顕微鏡を使い、平均30ミクロン以下の誤差に保つようしています。誤差50ミクロン以内では、セメントが溶け出すことがほぼないため、長期的に機能する補綴物を提供できるのです。
入れ歯の種類
チタン床義歯
チタンは「安全性が高い」という最大のメリットがあります。
相性が良い金属であり、体の中に埋め込んでも、安心して長期間使用することができます。そのチタンを使って、入れ歯の土台(床)を作ります。
コバルトクロム床義歯
コバルトクロムは、
- 耐久性が高い
- 快適に利用できる
- 比較的安価で製作できる
という特徴があります。そのため、義歯素材としては長い歴史のある素材でもあります。
そのコバルトクロムを使って、入れ歯の土台(床)を作ります。
磁性アタッチメント付の入れ歯
「入れ歯」と「入れ歯を装着する側の残った歯」の両方に磁石を付け、装着する入れ歯です。
- 装着時の安定感
- 自然な見た目
が好評です。
また、残った歯の根元をそのまま使うため、装着時の違和感がほとんどありません。
詰め物・被せ物の種類
詰め物(インレー)
e-max
e.maxは、
- 「審美性」
- 「耐久性」
- 「生体親和性」
の3つを兼ね備えた、優れたセラミックインレー(詰め物)です。
―審美性
天然歯に近い半透明性や明度を備えています。周囲の歯の色と比べても不自然のない、最適な色合いを選択できます。
―耐久性
従来のセラミックと比べても、強度・耐久性に優れているため、しっかりとケアをすれば長持ちします。
―生体親和性
e.maxは生体材料の中でも生体親和性が高いとされており、金属アレルギーの方でも安心してご利用いただけます。
PGA(ゴールド)インレー
PGAの特徴はその強度・耐久性です。
天然歯の硬さに近く、噛み合わせ時に接触する歯へのダメージを最小限に抑えられます。欠ける心配もほとんどありません。
見た目を気にされる方も多いため、見えにくく負担が大きい奥歯などへの使用に適していると言えます。
被せ物(クラウン)
硬質レジン前奏クラウン
「硬質レジン」と呼ばれる高強度の樹脂(プラスチック)を使った被せ物です。
金属の裏打ちがない冠全体が「硬質レジン」で出来ているため、摩耗にも耐えられるような構造になっています。
【保険に適応する部位】
前から5番目の歯 (第二小臼歯) まで、健康保険内で使用することができます。
健康保険を使った治療範囲内では、6番目以降の歯(大臼歯)は銀歯だけの使用となります。
PGA(ゴールド)クラウン
銀歯で使用されている金属(パラジウム)は硬く、噛み合わせの歯が磨耗させてしまいます。
その点、ゴールドは柔らかく、天然歯と同じように緩やかに磨り減っていく特徴があるため、ゴールドクラウンは「すり減りによる歯の寿命」を長く保つことができます。
PGAクラウンは、ゴールドに白金(プラチナ)を加えた金属です。噛み合わせの維持に、とても優れています。
また、銀歯(パラジウム)は唾液中に溶け出してしまうため、金属アレルギーの原因にも繋がります。
その点、PGAクラウンは金属アレルギーになりにくいという特徴があります。
メタルボンドクラウン
外側がセラミック、内側が金属でできている被せ物です。
それぞれのメリットを兼ね備えた素材です。
―内側
金属でできていることによって割れにくく、非常に強度があります。前歯・臼歯など使用部分を問わず使用しやすい被せものです。
―外側
セラミックが焼き付けられているので見た目は白く、時間が経っても変色しにくいという特徴があります。
一方で、デメリットとして挙げられるのは、内冠が金属でできているため天然歯ほどの透明感はでないという点です。
また、金属によって歯ぐきが着色する可能性も考慮する必要があります。
オールセラミッククラウン
全体がセラミック(陶器)でできている被せ物です。
非常にメリットの高い素材であり、患者様からのご要望の多いです。(健康保険適用外の治療法です)
―審美性
色調・透明感は最も天然歯に近く、とても自然な美しさ(白さ・ツヤ)を表現することができます。また、汚れ(色素)や歯垢(プラーク)が付きにくく、色素がしにくい特性があります。
―耐久性
表面硬度が高く、摩耗しにくい素材です。
―金属アレルギー
金属を使用しないため、歯や歯肉(歯ぐき)が黒ずむ心配がありません。金属アレルギーなどの不安も解消できます。
ジルコニアクラウン
「ジルコニア」は人口ダイヤモンドとして有名な素材で、強度と美しさを兼ね備えています。
セラミック素材に求められる、強度・耐久性・耐食性・耐熱性に非常に優れており、生態親和性も高いことから体に優しい素材として注目されています。
金属を一切使用しませんので、金属アレルギーの心配もありません。
インプラントの注意点
インプラント治療をお選びになる前に
失った歯の機能を取り戻すために、歯が失われたことでズレてしまったあごの位置や噛み合わせを正しい状態に戻す治療が重要になってきます。
噛み合わせが回復しないままインプラント治療を行ってしまうと、そのズレを治すことはできなくなってしまうからです。
また、インプラントはその機能を保つために、天然歯より丁寧なメインテナンスが不可欠です。治療して終わりではありません。
歯を失った原因を見極め、再発させないケアを身に着けることからはじめましょう。
インプラントのセカンドオピニオン
まずは「自分のこと」を最優先する
「インプラント治療は、治療して終わりではない」という認識を持っていれば、どこの歯医者さんで治療をしたら良いか、より慎重に判断できると思います。
ご自身の歯として、今後半永久的に向き合う歯です。まずはご自身の考えや希望を第一に優先しましょう。
そのためには、安心して治療に臨むための知識を得る必要があります。
「遠慮」はリスクを高める
普段から通院している歯医者さんがインプラント治療をやっている場合、「この先生にお願いした方がいいのかな…」「違う先生にお願いするのは、ちょっと悪い気がするな…」と考えてしまう方は多いのではないでしょうか?
- 普段から親切にしてもらってるから
- 付き合いが長いから
- 他の歯(他の治療)では丁寧にやってくれたから
など、迷ってしまったり、遠慮してしまう患者様も少なくありません。
特に心優しい人ほど、「お世話になっている先生に申し訳ない」と考えてしまい、セカンドオピニオンに踏み切れないという方がいらっしゃいます。
しかし、セカンドオピニオンは患者様にとって当然の権利であるということを忘れてはいけません。
私たち歯科医師側も「患者様の当然の権利である」という認識を持って医療サービスを提供しております。ご安心ください。
もしも、あなたが「他の歯医者さんでセカンドオピニオンを受けてきても良いですか?」と投げかけた時、今、お付き合いしている歯科医師の方が少しでも嫌な顔をするのであれば、今後の通院はおすすめできません。
技術・知識・経験を兼ね備えている歯科医師であれば、そのようなことはしません。
なぜなら、セカンドオピニオンをして頂いた方が、患者様に納得してもらえるというメリットがあることを理解しているからです。
「常に患者様ファーストであること」
患者様のことを第一に考えることの大切さを、歯科医師は忘れてはいけないのです。
「話を聞く」という第一歩
今はスマホも普及して、簡単に情報を得られるようになりました。
また、ホームページやSNSと通して、歯科医院の情報や患者さんの口コミ等を調べることも難しくない時代です。
しかし、その情報だけに頼るのではまだまだ判断材料は少ないと考えます。
インプラント治療を検討し始めたら、悩む前に「まずは話を聞く」ことをおすすめいたします。
実際に気になった歯医者さんに足を運び、インプラント治療に関する相談をしてみるのです。治療内容や費用など、実際にお話を聞く中で納得のいく回答が返ってくるかをしっかりと体感してみてください。
歯科医療の中でも、特にインプラント治療はとても高度な技術・知識・経験を要する分野です。全ての歯科医師が対応できる治療ではありません。慎重に歯科医院を選ばなければならない理由はここにあります。
当院のインプラント治療
インプラント治療は、義歯での治療が困難な方、歯を削ってブリッジにする方法に抵抗のある方に最適な治療法です。
当クリニックではCTを使った骨の精密検査を行って、最終的な噛み合わせを重視したインプラント治療を行っています。
アフターフォロー
インプラント治療は、歯を失った原因の治療を行って、正しいケアを身に着け、あごや噛み合わせを回復させてからの治療となります。
治療後は、定期的な検診とクリーニングを受けていただき、長期的に機能するようにサポートしていきます。
各種料金
補綴
インレー(詰め物)
e-max | ¥40,000 |
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PGA(ゴールド) | ¥45,000~ |
クラウン(被せ物)
硬質レジン前奏 | ¥35,000 |
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PGA(ゴールド) | ¥60,000~ |
メタルボンド | ¥80,000~ |
オールセラミック | ¥100,000~ |
ジルコニア | ¥120,000~ ※技工士の立合い料金含む |
※PGAについてはメタル代別途請求。価格の変動がありますが、契約時大体の目安額をお伝えします。(1~2.5万円)グラム5千円くらい
インプラント
1本(上部構造込) | ¥380,000~ |
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※義歯(入れ歯)・ブリッジに関しては、本数や設計によって費用が変わります。詳しくはお問い合わせください。